場合の数 — 順列 (順序あり) と組合せ (順序なし) の見分け
並ぶ/選ぶ = 順列、グループ作る/出す = 組合せ
【先生】 今日のテーマは『場合の数』。
**順列** (順序あり) か **組合せ** (順序なし) かで計算方法が違う。
**問題文の言葉** で見分けられる。
【先生】 **順列 vs 組合せ**:
・**順列**: 順番が違うと別扱い (並べる、リレー、選んで並べる)
例: A→B と B→A は別
・**組合せ**: 順番に関係なく、メンバーだけ違うか見る (選ぶ、グループ)
例: {A, B} と {B, A} は同じ
**言葉のヒント**:
・並べる・走らせる・出す → **順列**
・選ぶ・取り出す・組を作る → **組合せ**
【先生】 **順列の計算** (中受レベル):
**N 個から K 個選んで並べる** = N × (N−1) × (N−2) × ... (K 個分)
**例**: A, B, C, D, E の 5 人から 3 人を選んでリレーの順番を決める
・第 1 走者: 5 通り
・第 2 走者: 残り 4 通り
・第 3 走者: 残り 3 通り
・合計 = 5 × 4 × 3 = **60 通り**
【? 理解確認】 A, B, C, D の 4 人から 2 人を選び 1 番手・2 番手を決める。何通り?
6 通り
8 通り
✓ 12 通り
【正解】 正解! 順列 = 4 × 3 = 12 通り。1 番手 4 通り、2 番手 3 通り。
【先生】 **組合せの計算**:
**N 個から K 個選ぶ** (順序なし) = N×(N−1)×(N−2)×...(K 個分) ÷ K!
**例**: 5 人から 3 人選んでグループを作る
・順列で計算: 5 × 4 × 3 = 60 通り
・**並び方の数 (3!) で割る**: 3! = 3 × 2 × 1 = 6
・組合せ = 60 ÷ 6 = **10 通り**
**ポイント**: **順列で出してから順番のバリエーションで割る**。
3 人選んだ場合、ABC・ACB・BAC・BCA・CAB・CBA の 6 通りは全部 {A,B,C} = 同じグループ。
【? 理解確認】 5 人から 2 人選んでペアを作る。何通り?
✓ 10 通り
20 通り
25 通り
【正解】 正解! 順列 5×4 = 20、÷ 2! = 10 通り。
【先生】 **樹形図 (じゅけいず)** で確実に数える:
**例**: A, B, C, D の 4 枚のカードから 2 枚を選ぶとき、**樹形図** で全パターン書き出す。
```
A → B, C, D (3 通り)
B → C, D (A はもう数えた)
C → D
計: 3 + 2 + 1 = 6 通り
```
**ポイント**: **重複を避ける** ために、アルファベット順 (or 数字順) で **後ろから選ぶ** ように決める。
これが組合せを樹形図で出す典型パターン。
【先生】 **典型問題 1: 数字を並べる**
『0, 1, 2, 3, 4 のカードから 3 枚選んで 3 桁の数を作る。何通り?』
**注意**: **百の位に 0 は使えない** (0 の場合 2 桁の数になる)。
**解き方**:
・百の位: 1, 2, 3, 4 から 1 つ = 4 通り
・十の位: 残り 4 枚から 1 つ = 4 通り (0 も使える)
・一の位: 残り 3 枚から 1 つ = 3 通り
・合計 = 4 × 4 × 3 = **48 通り**
【先生】 **典型問題 2: 同じものを含む順列**
『A, A, A, B, B の 5 枚のカードを 1 列に並べる。何通り?』
**解き方**:
・5 枚全部が異なれば 5! = 120 通り
・**A が 3 枚同じ** なので 3! = 6 で割る
・**B が 2 枚同じ** なので 2! = 2 で割る
・**120 ÷ 6 ÷ 2 = 10 通り**
**公式**: 全 N 個、同じものが a 個・b 個ある場合の並び方 = N! ÷ a! ÷ b!
【先生】 **典型問題 3: 道順 (最短経路)**
『縦 3 マス・横 4 マスの格子で、左下から右上までの最短経路は?』
**解き方**:
・最短 = **右へ 4 回、上へ 3 回** (全 7 回の移動)
・組合せ: 7 個の移動から右 4 個 (= 上 3 個) の順番を決める
・公式: 7! ÷ (4! × 3!) = 5040 ÷ (24 × 6) = **35 通り**
**裏技**: 格子の各点に左下と下から来る道順の数を足していく (パスカルの三角形と同じ原理)。
【先生】 まとめ:
・順列 (順序あり): N × (N−1) × ... (K 個)
・組合せ (順序なし): 順列 ÷ K!
・並べる/走る = 順列、選ぶ/グループ = 組合せ
・樹形図でアルファベット順に並べると重複なし
・道順 = 右移動と上移動の組合せ
次は仕事算の応用に進もう!